銀文字盤水準に追いついた、スピードマスタームーンフェイズ3575.20

2000年にちょっと高級なスピードマスターとして登場した、ムーンフェイズの3575.20。

文字盤に記載されている「Professional」の通り、基本的にはムーンウォッチ、すなわち3570.50のムーンフェイズ版ともいえる存在ですが、見た目は大きく異ります。

この世代のムーンフェイズは、この白文字盤が基本で、もう一つ用意された文字盤もヨーロッパ限定の銀文字盤。また、針はブロードアロー針となっています。

そして、ベゼルはホワイトゴールドと、明らかに“上級なモデル”を意識した内容となっており、同じ時期に出された、「ブロードアロー」(そちらはフレデリックピゲベースの自動巻モデル)とともに、「ちょっと高級なスピードマスター」というポジションを担っていたわけです。

あえて「ちょっと高級」と表現したのは、更に高級なモデルがあったからで、そういった特殊なモデルと比べると、この3575.20は、手が届きやすい存在だったからです。

2000年代前半におけるオメガの売れ筋価格(新品実勢価格)は10万円台でしたが、この3575.20は25万円前後といった水準。通常のオメガよりは高いものの、当時のロレックスよりは少し安価といったポジションでした。

そういった立ち位置だった、この時代のムーンフェイズですが、2000年代後半に生産終了となってからは、相場が上昇しています。

筆者の記憶では、リーマンショック前の時代における中古相場が、2005年頃の新品実勢価格をやや超えていました。

また、その後もそれなりに上昇。特に伸びたのは2018年で、その頃から銀文字盤の評価がずいぶん上昇しました。

それまで、この白文字盤、3575.20と銀文字盤との相場差は「ほぼ無い」という状態だったのですが、2018年に銀文字盤は約55万円にまで上昇。その際、この白文字盤は30万円台中盤だったわけです。

その後、銀文字盤相場は乱れ気味になったものの、それでも“40万円台に下落し、50万円台に復活”といった様子。その横で、この白文字盤は長らく30万円台に位置していました。

しかし2022年の今、なんと白文字盤に大きな異変が起きているのです。

それこそが、白文字盤が、銀文字盤水準に追いついているという点。3575.20は、現在約56万円という状況なのです。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ CK2998 世界限定2998本 311.32.40.30.02.001

カテゴリオメガ スピードマスター
型番311.32.40.30.02.001
機械手巻き
材質名ステンレス
ブレス・ストラップストラップ
タイプメンズ
カラーシルバー/ブラック
ケースサイズ39.7mm
機能クロノグラフ
パルスメーター
スピードマスターのセカンドモデルで、1962年に宇宙飛行士であったウォルター・シラーが着用したことでオメガ初の宇宙へ行ったスピードマスターとなった「CK2998」。
こちらの【スピードマスタームーンウォッチCK2998】は、オリジナルの「CK2998」が持つクラシックなデザインにインスピレーションを得てアップデートモデルとして誕生しました。
オリジナルモデルと同様にアルファ型の時分針を採用し、現代風に耐傷性に優れたブラックセラミック・パルスメーターベゼルを備えます。
ムーブメントにはキャリバー321の復刻とはなりませんでしたが、手巻き式のキャリバー1861が搭載されています。世界2998本限定モデルです。

2018年から最近まで白文字盤に対して圧倒的な差をつけていた銀文字盤ですが、その現在水準は約58万円であります(ABランク以上のボトム価格)。

それに対して、この3575.20は約56万円ですから、白文字盤は銀文字盤水準にほぼ追いついたといえるわけです。

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